テレビ朝日50周年 スポーツ(100メートル平泳ぎ男子) 「人のために祈ると神様はきいてくれる」

田口信教氏。 17歳の時メキシコ・オリンピックで準決勝1位の記録を出したのに、水の抵抗を抑える工夫をしたキックをバタフライのドルフィンキックと判定され失格に。 改良した「新・田口キック」と「ロケットスタート」を苦労の末編み出して、21歳ミュンヘン大会で世界新記録で金メダルを手にした。 7位で折り返してのゴボウ抜きでの栄冠だった。
その偉業を成し遂げるまでの、体格の違う外国人選手との差を埋める努力と、「泳法違反」との戦いは大変なものだった。 その間、さい銭をたくさんあげて神頼みもしたが、 「神様には贈収賄は効かない。人のために祈ると神様は見ていてくれる」というような事を人に言われて、ゴミ拾いをしたりトイレ掃除をしたりするようになったそうだ。 きっと人の役に立つ事を一生懸命やっている時は、集中力や精神安定がどんどん培われて良い結果を呼びやすくなるのではないだろうか。 田口氏の編み出したものが脈々と受け継がれて北島康介選手などにも影響を及ぼしているらしい。
途中から少ししか拝見できなかったが、この田口氏の話はとても巧みで面白かった。 人のために何かするのは、きっと社会を良いほうへ動かす力になるに違いない。 人の幸せを願う善意が世の中に増えますように。   

2月3日(火) ワイド!スクランブル 虐待から逃れ子供時代から長年洞窟に隠れ住む

加村一馬さん、62歳。 親兄弟からの壮絶な虐待の被害者で、4、5年前、13歳の時分からずっと一人で洞窟に隠れ住んでいたのが発見された。 その人が再び取材されている映像を、昼食の時途中からではあったが目にした。 余りの過酷な経験から、そのような体験を完全に理解すべくもない心温かい救援者ともなじめず、と言うべきか、またどこかへ姿を消してしまった、というのが前回取材された時のてん末だったと記憶している。
その加村さんが、放浪の果てに今は良い職場や同僚に巡り合い、きれいなログハウスのような住居も手にして、幸せに暮らしているらしい。 こんな優しい人が世の中にいるのかと思ったというような人にこの放浪で出会えた事も、今は普通に受け入れられている様子だ。 元気そうで本当によかった。
世の中には優しい良い人もいる、そんな事が驚きになるほど加村さんは家族中からいじめの標的にされて、かばってくれる兄弟一人もなく、耐え切れず13歳の時家出をして洞窟に移り住んだのだ。 時間がたっているので細かい話は覚えていないが、木に縛り付けてみんなで殴る蹴るの暴力をふるったり、一人だけのけ者にして食事を与えないようにしたり、親兄弟一人残らずいじめはやめよう、という潔癖さのかけらも持たない人間揃いだったらしい。 8人も兄弟がいれば、1人くらい少しはかばい立てするようなタイプも居そうなものだが、それも居なかった。
学校でのいじめで、一人だけを標的に選びいじめ倒そうとするのと同じで、肉親がいじめをするはずがない、とか、家庭内でいじめをするのは何か特別な事情がある時だけで、本来あり得ない事だ、などというのが単なる思い込みだという事の表れである。 肉親だろうと他人だろうと、いじめをする人はするし、しない人はしないのである。
加村さんが家出した時、愛犬のシロが、つないだ紐を食いちぎって追ってきたそうだ。 きっと加村さんに他の家族とは違うまともな魂が宿っているのが、動物の持つ察知能力でわかっていたのだ。 そして、熱を出して倒れている加村さんに、洞窟の奥の水でぬらしたシャツをくわえて来て助けようとしたり、親代わりをしてくれたそうだ。 加村さんが前に発熱した時、下の川へ降りて行ってシャツを濡らして当てて熱を下げようとしたのを見て覚えたらしい。
その加村さんの実話が 「ぼくを救ってくれたシロ」(ハート出版)という本になったそうだ。 作者はご本人とは違う人のようだがぜひ読んでみたい。 いい具合に映像化されたりして児童虐待の問題に光が当てられる事につながったりするとまたいいのだが。  

2月2日(月) NHK教育 福祉ネット 「子どもサポートネット 1200件の書き込みから」

先月10日の3時間の生放送「親と子を支えるために」(親と子が抱える「生きづらさ」に耳を傾ける)の反響が、番組の掲示板に1200件寄せられた。 寄せられた声を振り返り、親や子の問題をどう考えるべきか、どう見るべきか、話し合う内容。
虐待に苦しむ子どもの「居場所が無い」という声とともに、親の立場からの「子どもと向き合う辛さ」の書き込みが紹介される。 些細な事で感情的になって叩く、この子がいなければ好きな事ができるのにと思って手を上げる、親にされた虐待と同じ事を自分の子どもにする、等々。
これまで言えなかった事、言うとかえって傷つけられる事もあった事が、掲示板を通して言えるようになった。 親に愛されなくても、誰か一人でも支える人がいるだけで乗り越える人もいる、掲示板などで言って何か救いが得られたために乗り越える人も。 救いや支えを社会がどう作るかが大事、という事。 声を上げる事で、希望が見え始めた、何かが動き始めた。 声をどう救いにつなげて行くかが今後の課題と思われる …との出演者のコメント。 言ってもいいんだと分かり、カミングアウトができるようになった。 そこから色々な必要な救いは来ると思う、と。
掲示板には、抱えた痛みを分かち合う場を求める声が多く寄せられた。 「良いお母さん」等、明るい事しか言えない中で、声に出せない思いを相談できるネットワークが欲しい。 些細な事でも子育て中のママには深刻で「大丈夫、それでいいんだ」と言われたい、等。
子が親に伝えようとすると「なんで今頃そんな事言うの」と、壮絶な親子喧嘩になってしまう。 親子でも考えている事は実は分からない。 でも、仲間を増やしても、必ずしも理解と共感の上に立てる、という思い込みも禁物。 一人一人違うと思っていないと大変かも、と出演者からのコメント。 共感すべき仲間が集まっているはずなのに、同質過ぎると、些細な違いがいがみ合いの原因になるという事もあるらしい。 寂しくて近寄ると、お互いのトゲで傷つけ合ってしまう「ヤマアラシ・ジレンマ」と呼ぶそうだ。 ママ友も大事だが、世代も環境も違う異質集団と触れ合って母親の生活を開かないと、悩みは解消されないとの事。
掲示板の中で専業主婦と働く母親の「論争」も生じた。 「専業主婦の母親にもサポートを」 「働く母親には相談する時間さえも無い。専業主婦ならどうとでもできるのでは。」 女性は働くべきか、育児に専念すべきか、いまだに存在するこんな論争。 女性がどちらも自分で選ぶことができ、どちらを選んでも安心して子育てをしたり「ワーク・ライフ・バランス」を保てる社会や制度になれば、自然と消え行く「論争」。 「子育ては女がするもの」という男社会的価値観があるからこそ、女性同士に 「専業主婦は楽でいいわね。」 「働く母親は育児を放棄しているのでは?」 というバトルが生まれてしまったりする。 でも、口にしてはいけないとされる辛さ等を表現しあう場があると、そこが「出発点」になる。 そして問題が放置されずに、手を差し伸べる人が増えていく。 だから希望を持って一緒に進もう、という番組をやっていきたいと番組は締めくくられる。
虐待を受けた子どもをサポートするのが目的だとした時、被害者と加害者の相談窓口が同じであるという事には、疑問が生じてもおかしくないはずなのだが、何しろそこまで要求できないほど、虐待の問題に対する日本における理解や対処は全く進んでいないというのが、現実のレベルなのだ。 そこには親子の関係は修復できる、修復しなくては(させなくては)いけないという思い込みも垣間見える。
先進国には教育を施しても改善の見られない虐待親を子どもの元へ戻さない、というような選択肢も存在するのだが、日本にそんなオプションはない。 だが、あまりにも虐待が苛烈すぎて回復不能の心の傷や、PTSDを負ってしまったケースも現実には存在するのだから、虐待の被害者と加害者を一緒くたに扱う選択肢しかないのは、実際には問題がある。
そういった場合、被虐待者を助ける目的で窓口を作るのであれば、一緒に対象にしていいのは、自分が虐待を受けていても親になっても子どもに虐待をしていない人だけだと思われる。 そこまでして虐待親と分離する必要がある場合がある、という共通認識が日本に育つのは、はるか先の事であろう。
受けた虐待を虐待と認識できずに、大人になってカウンセラーに教えてもらって気持ちが晴れました、親も大変なんです、で済まされるケースばかりとは限らないのだ。 修復不能の心の痛手は、全く虐待と気付かれない精神的虐待でも(あるいはそれだからこそ)起きるのである。 虐待しても一切罪悪感を持とうとしない親も、いくらでもいるのである。 その時被虐待者を前にして、虐待した親を同列に扱ってよいだろうか。
ただ、日本で子どもを虐待する親に過度に暖かい目を向けようとする傾向は、簡単には改善されないだろう。 なにしろ子どもに関する精神医学の遅れで数えるなら、先進国に対して50年というのだから。 このような番組が作られるようになっただけで超画期的と取るところから始める以外ないのだ。 ずいぶん気の長い話である。   

2月1日(日) からくりTV DAIGOをスカウト 絶妙のやり取りがカッコイイ!!

国民的バンドを目指す小倉優子バンド(サザエ・オールスターズ)の正式ボーカルがまだ決まっていないので、ゆうこりんはゲストでからくりTVのスタジオに来たDAIGOさんをスカウト。
トランペットのつるの剛士さんと、ベースの半田健人さんとともに、控え室で待つDAIGOさんのもとへ。あいにくドラマ収録のため今回は参加は断念することに。
すると、ずっと黙っていた半田健人さんが、「君は近頃の日本語の乱れを助長しているという自覚があるのかと尋ねているんだよ!」と、なぜか急にキレはじめる。さて、それはなぜ?…というのが問題。
答えは、「街でよくDAIGOに間違われるから」 でも 「あ、うぃっしゅだ!」と言われて 「うぃっしゅ」をやってあげる、いい人だとわかり、すっかり仲良しに。
ギタリストでドミニカの元大統領のひ孫で、ちょっとキャラの薄いユージ君のために何かアドバイスを、というゆうこりんのリクエストに、「この不景気、ドミニカなんないっすか?」という決めポーズを提案してくれたDAIGOさん。帰ろうとする3人を呼び止めて、 「今回誘ってくれて、ガチで、マジで、嬉しうぃっしゅ!」
それを受けて半田さんが 「DAIGOくん、君のその日本語、ドミニカならないかね」
つるのさん 「早速使っちゃったよ」
AIGOさんは素敵な笑顔で親指を立てて「グー」のポーズ。半田さんは「うぃっしゅ」ポーズで応えて、出て行く3人。このやり取りが、じつに爽やかでカッコよかった。
AIGOさんは、セレブファミリーで愛されて育ったというかんじで、ホントに性格のいいひとだ。半田さんはイケメンなのに突然おかしなことをやり始めたり、さすが関西人だ。つるのさんは、からくりではすごくたのもしい絶妙な進行役。ゆうこりんは、結構しっかり仕切っていてリアクションも的確で、話の運びが上手だと思う。
こんな面白い企画が誕生するのも、世の中の人をハッピーにしてしまうさんまさんという指揮者がいるからだろう。
小倉バンドのボーカルは、はたしてどうなるのか…
せっかくつるのさんと半田さんという、超歌の上手いイケメンがそろっているのだから、イケメン・ツイン・ボーカルにしてもよさそうなのに。
新しい時代の歌はつるのさんが歌って、昔のナンバーは半田さんが歌えば、ものすごく幅広い年代をカバーできる、ほんとに「国民的バンド」ができそうなのだけど。
AIGOさんの小倉バンドでのボーカルも見てみたい。これからの展開が楽しみだ。